入園・入学準備で購入した、お子さんお気に入りのレッスンバッグ。「いざ学校で使ってみたら、机の横のフックにかけると床に引きずってしまう…」そんなお悩みはありませんか?
実はこれ、多くの保護者の方が経験する「小学生あるある」なんです。低学年用の教室の机は高さが低めに設定されているため、市販のレッスンバッグでは持ち手が長すぎて、床について汚れたり、引きずって傷んでしまったりすることがよくあります。
でも、ご安心ください。そのお悩み、バッグに「短いループ」を後付けするだけで、驚くほど簡単に解決できるんです!
この記事では、裁縫初心者さんでも安心して挑戦できるよう、様々なループの作り方から綺麗に仕上げるコツまで、私の経験も交えながら徹底的に解説します。動画も使って分かりやすく説明するので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかること
- ✔ なぜレッスンバッグに短いループが必要なのか、その理由
- ✔【動画付き】ミシンや手縫いで作る、丈夫で綺麗なループの作り方
- ✔ 裁縫が苦手でも大丈夫!アイロン接着剤などを使った「縫わない」方法
- ✔ ループを取り付ける最適な位置や、100均グッズを使った簡単アレンジ術
なぜレッスンバッグに短いループが必要?小学生の机事情
そもそも、なぜ市販のレッスンバッグが机のフックに合わないことが多いのでしょうか。まずは、その背景から見ていきましょう。
小学校の机のフックは意外と低い
文部科学省が定める学校の机の規格では、小学校低学年(1〜2年生)向けの机の高さは52cmが基準となっています。(参照:文部科学省「学校施設の学習環境基準」)
机の横についているフックは、天板よりもさらに低い位置にあるため、地面からの高さは40cm~45cm程度しかありません。一方で、市販のレッスンバッグは縦30cm、持ち手の高さが15cm前後のものが多く、合計すると45cmを超えてしまいます。
これが、バッグの底が床についてしまう原因です。

床に付くことのデメリット
バッグが床に付いていると、見た目だけの問題ではありません。
- 衛生的でない:教室の床のホコリや汚れ、雨の日の濡れた廊下など、様々な汚れが付着します。
- 傷みやすい:引きずることで底の角が擦り切れ、破れの原因になります。
- 危険:自分や周りの子がバッグにつまずいて転倒する危険性もあります。
短いループを一つ付けるだけで、これらの問題をすべて解決でき、お子さん自身もバッグを掛けやすくなるというメリットもあります。
ループ後付けの準備|基本の材料と道具を揃えよう
「よし、作ってみよう!」と思った方のために、まずは必要な材料と道具をご紹介します。ほとんどが100円ショップや手芸店で手軽に揃えられますよ。
ループにおすすめの布・紐の種類と選び方
ループの材料にはいくつか選択肢があります。バッグの雰囲気や作りやすさに合わせて選びましょう。
レッスンバッグと同じ布(共布)
もしレッスンバッグを手作りした際の余り布があれば、それを使うのが一番です。統一感が出て、まるで元から付いていたかのような自然な仕上がりになります。
綾テープ(ツイルテープ)
手芸店や100円ショップで手に入る、斜めの織り模様が特徴のテープです。柔らかくて扱いやすく、カラーバリエーションも豊富。初心者さんには特におすすめの素材です。
アクリルテープ(カバンテープ)
持ち手などにも使われる、厚手で丈夫なテープです。重たい荷物を入れることが多い場合など、強度を重視したい場合に最適です。少し硬いので、ミシンで縫う際は低速で慎重に縫い進めましょう。
アクリル紐
テープタイプに比べて、細いため机に引っ掛けやすい素材です。

あると便利な道具一覧
作り方に合わせて、以下の道具を準備しておきましょう。
- 定規、ものさし
- 布切りはさみ、糸切りはさみ
- マチ針、または仮止めクリップ
- アイロン、アイロン台
- チャコペン(布に印をつけるペン)
- ミシン、または手縫い針と糸
- (縫わない場合)布用接着剤、アイロン接着テープなど
【動画で解説】レッスンバッグのループ後付け!作り方3選
準備が整ったら、いよいよループを作っていきましょう!ここでは、スキルレベルに合わせて選べる3つの方法を、分かりやすい解説動画とともにご紹介します。
①王道・丈夫で安心!ミシン・手縫いで作るループの作り方
一番おすすめなのが、やはり縫い付ける方法です。時間は少しだけかかりますが、圧倒的に丈夫で長持ちし、見た目も綺麗に仕上がります。
準備するもの
- ループ用の布、またはテープ、紐(幅2.5cmのテープなら10cm程度)
- ミシン、または手縫い針
- バッグの色に合わせたミシン糸、または手縫い糸
- マチ針
手順(動画でチェック!)
文章で読むよりも、実際の動きを見るのが一番わかりやすいですよね。こちらの動画では、アクリル紐を使った基本的なループの作り方が、とても丁寧に解説されています。
綺麗に仕上げるコツ
せっかく作るなら、綺麗に仕上げたいですよね。ちょっとしたコツで見栄えがグッと良くなります。
- 縫い始めと終わりは返し縫いをしっかり:ほつれを防ぎ、強度を上げるために、縫い始めと終わりは2〜3針、返し縫いをしましょう。
- 持ち手のステッチに重ねて縫う:持ち手がもともと縫い付けられているステッチ(縫い目)の上をなぞるように縫うと、縫い目が目立たずプロのような仕上がりになります。
- バツ印(×)で補強する:四角く縫った後、さらに対角線にバツ印(×)を描くように縫うと、強度が格段にアップします。特に重いものを入れる場合はおすすめです。

②裁縫が苦手でも大丈夫!「縫わない」ループの作り方
「ミシンはないし、手縫いもちょっと…」という方もご安心を。今は針と糸を使わずに布を接着できる便利なアイテムがたくさんあります。
アイロン接着テープを使う方法
強力なアイロン接着テープを使えば、アイロンだけでループを取り付けられます。手芸用の両面テープのようなもので、熱で溶けて布同士をくっつけます。
【手順】
- ループ用のテープの両端に、アイロン接着テープを貼ります。
- 接着テープの剥離紙をはがし、ループの形に折って持ち手に配置します。
- 当て布(クッキングシートなど)をして、アイロンでしっかりプレスします。
強力な布用接着剤を使う方法
コニシ株式会社の「裁ほう上手®」シリーズのような、布用の強力接着剤も便利です。チューブタイプで塗りやすく、乾くと洗濯も可能になる優れものです。(参照:コニシ株式会社 公式サイト)

③究極に簡単!市販品を活用するアイデア
「作る時間もない!」という忙しい方には、市販品をポンと付けるだけのアイデアもあります。
スナップボタン付きテープを活用
100円ショップなどでも手に入る、両端にスナップボタンが付いたテープやバンドを持ち手に巻きつけるだけ。取り外しも自由自在です。
後付けループの取り付け位置はどこがいい?最適な場所を解説
ループを付ける場所は、バッグの使いやすさと見た目を左右する重要なポイントです。
結論から言うと、最適な場所は「持ち手の内側、中心部分」です。

後付けループの取り付け位置はどこがいい?最適な場所を解説
この位置に取り付けることで、以下のメリットがあります。
- 重心が安定する:バッグの重さが均等にかかり、傾きにくくなります。
- 見た目がスッキリ:持ち手に隠れるので、ループが目立ちすぎません。
- 子どもが掛けやすい:持ち手とループが近いので、フックを狙いやすくなります。
取り付ける前に、一度ループを持ち手の中心にクリップなどで仮止めし、実際にフックに掛けてみてバランスを確認することをおすすめします。
もっと個性を出したい!アレンジアイデアと関連DIY
基本的な作り方がわかったら、次は少しアレンジを加えて、世界に一つだけのレッスンバッグにしてみませんか?
デザインテープやリボンで可愛くアレンジ
ループに使うテープを、キャラクター柄やおしゃれな模様の「デザインテープ」や「チロリアンテープ」にするだけで、一気に華やかな印象になります。お子さんの好きな色や柄を選んであげると、きっと喜んでくれますよ。
関連DIYへのステップアップ
ループ作りで「手作りって楽しいかも!」と感じたなら、次はもっと本格的なDIYに挑戦してみるのも素敵です。
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おしゃれで機能的なレッスンバッグもチェック!
「やっぱり作るより、素敵な完成品が欲しい!」という方には、デザイン性と機能性を兼ね備えたバッグもおすすめです。最近では、最初から短いループが付いている気の利いた商品も増えています。
手芸のピロル ループ付きレッスンバッグ
A4ファイルもすっぽり入る収納力。
無地のバッグはカスタマイズ無限!どんな服装にも合わせやすい無地のバッグは、高学年になっても飽きずに使えます。
まとめ
今回は、レッスンバッグが床に引きずってしまう問題を解決する「短いループの後付け方法」について、徹底的に解説しました。
この記事のポイント
- 小学校の机のフックは低く、市販のレッスンバッグは床に付きやすい。
- 「短いループ」を後付けすれば、衛生的で傷みも防げる。
- 作り方は「ミシン・手縫い」「縫わない」「市販品活用」の3通りから選べる。
- ループの取り付け位置は「持ち手の内側・中心」がベスト。
- 動画を参考にすれば、裁縫初心者でも簡単に挑戦できる。
たった一手間加えるだけで、お子さんの大切なレッスンバッグはもっと快適で長持ちするものに変わります。「ちょっと面倒かな?」と思うかもしれませんが、やってみると意外と簡単で、なにより愛情のこもった特別なバッグになりますよ。
ぜひ、週末にお子さんと一緒に「どのテープにする?」なんて相談しながら、楽しく挑戦してみてはいかがでしょうか。この記事が、あなたの一歩を踏み出すきっかけになれば、とても嬉しいです。
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