「大切にしていたお気に入りの革バッグが、いつの間にかふにゃふにゃ・くたくたになってしまった…」
「買ったばかりの頃の、あのハリのある美しい形はどこへ?」「もう使うのは恥ずかしいかも…」
そんな深いお悩みはありませんか? 😭
使い込むうちに型崩れしたり、シワが寄ったりするのは革製品の特性でもありますが、諦めるのはまだ早いです!適切なメンテナンスとお手入れをすれば、あの頃の美しい形を取り戻せるかもしれません。
この記事でわかること
- ふにゃふにゃになる「3つの根本原因」
- 誰でも簡単!自宅でできる「型崩れ・シワ」の直し方
- ドライヤーやアイロンの「正しい使い方」と注意点
- もう型崩れさせない!最強の「予防法」と「保管術」
- おすすめの「必須ケアアイテム」と「修理サービス」
大切なバッグを長く愛用するために、この記事で「革を復活させるプロの技」をマスターしましょう!
なぜ?お気に入りの革バッグが「ふにゃふにゃ」になる3つの原因
まずは敵を知ることから。革バッグがなぜ「くたくた」になってしまうのか、その主な原因は「革の特性」「使い方」「保管方法」の3つに分けられます。

なぜ?お気に入りの革バッグが「ふにゃふにゃ」になる3つの原因
原因①:革の特性による影響(柔らかい革は要注意)
革には元々、柔らかさや伸縮性があります。特に、ファッション性を重視した以下の革は、その繊細さゆえに型崩れしやすい傾向があります。
| 革の種類 | 特徴 | くたくたになりやすさ |
|---|---|---|
| ラムレザー | 非常に柔らかく、繊細な質感。肌に吸い付くよう。 | ★★★★★ |
| シープレザー | 軽くて柔らかいが、ラムよりは少し張りがある。 | ★★★★☆ |
| スムースレザー | 表面がなめらか。クロム鞣し(※)の柔らかいものが多い。 | ★★★☆☆ |
| ヌメ革 | 繊維が密で硬いが、使い込むと劇的に柔らかくなる(エイジング)。 | ★★☆☆☆ |
※クロム鞣し:化学薬品で短時間になめす方法。革が柔らかく、軽く、耐水性が高くなる傾向があります。
特にラムレザーやシープレザーは、繊維が細かく耐久性よりも柔らかさが優先されるため、バッグの形が崩れやすくなります。
原因②:毎日の「使い方」による負荷
日常の使い方によっても、革バッグがくたくたになるスピードは加速します。
- 重いものを詰めすぎる:革が伸び、型崩れの最大の原因に!特にPCや水筒は要注意です。
- 片方の持ち手ばかり使う:片側だけが伸びてしまい、バッグが歪みます。
- 床に直置きする:摩擦で革の表面(銀面)が削れ、弾力性が失われます。
特に、バッグの底に局所的な負担がかかると、革が伸びてヨレやすくなるので注意が必要です。
原因③:「保管方法」の間違い(湿気が大敵!)
使っていない間の保管方法も、革の状態に大きく影響します。
NG やってはいけない保管方法
- クローゼットに詰め込む(圧迫で変形)
- 湿気の多い場所(革が柔らかくなりすぎ、カビの原因にも)
- 何も詰めずに放置(自重でクタクタに)
- ビニール袋に入れる(通気性がなく湿気がこもる)
OK 理想的な保管方法
- 中に詰め物をして形を整える
- 不織布の袋に入れ、風通しの良い場所に
- シリカゲル(乾燥剤)を一緒に入れる
- 定期的に陰干しして換気する
特に梅雨の時期などは、クローゼット用の除湿剤だけでなく、バッグ専用の乾燥剤を使うのがおすすめです。万が一カビのニオイがしてしまった場合の対策も知っておくと安心です。
【予防が最重要】新品時から実践したい!型崩れを防ぐ3つの習慣
ふにゃふにゃになってから直すのは大変です。最も効果的なのは「型崩れさせない」こと。新品の時から、または今日から実践できる予防法をご紹介します。
習慣①:湿気とカビから守る「乾燥剤」
革の型崩れとカビの最大の原因は「湿気」です。クローゼットや押入れは湿気がこもりやすいため、必ず乾燥剤をバッグの中や保管場所に入れましょう。
特に、繰り返し使えて消臭・抗菌効果もある高機能な乾燥剤は、大切なバッグの「お守り」として最適です。
TVCMでもおなじみ、信頼のTEIJINが開発した高機能吸湿繊維「ベルオアシス」を使用。
【メリット】: これは単なる乾燥剤ではありません。湿気が多い時は強力に吸収し、乾燥しすぎると水分を放出してバッグに最適な湿度を保とうとする「調湿機能」が最大の魅力。革の乾燥しすぎによるヒビ割れも防ぎます。さらに「消臭・抗菌効果」でカビや雑菌の繁殖を抑制。天日干しで繰り返し使える経済性も◎。
習慣②:バッグの「骨」となる詰め物(バッグピロー)
保管時に「何も詰めずに放置」が型崩れの最大の原因です。新聞紙やタオルを詰めるのも良いですが、インク移りや湿気を吸いすぎるリスクもあります。
大切なバッグには、通気性が良く、バッグの形にフィットする専用の「バッグピロー(クッション)」を使うのがベストです。
もちろん、専用のピロー以外にも、100均のアイテムを組み合わせて「バッグのあんこ(詰め物)」を自作する方法もあります。詳しくは以下の記事で解説しています。
新聞紙やタオル詰めの「インク移り」や「湿気」の不安を解消する、バッグ専用のクッション(ピロー)です。
【メリット】: 柔らかいクッションがバッグの形状に優しくフィットし、内側から適度なテンションをかけてシワや型崩れを防ぎます。ブガッティ型、キューブ型、クロア型など、様々な人気バッグのサイズ専用に作られているのが最大の強み。さらに、乾燥剤やサシェ(香り袋)を入れられる便利なポケット付きで、保管中の湿気対策も万全です。
習慣③:購入直後の「防水スプレー」
新品のバッグを買ったら、まずやるべきことは「防水スプレー」です。これは革の繊維をコーティングし、水分や汚れが浸透するのを防ぎます。
湿気を防ぐことは型崩れの予防に直結します。フッ素系のスプレーなら革の通気性を保ったまま保護できるのでおすすめです。
新品のバッグを買ったら、まず「お守り」として使うべき革用防水スプレーの定番。
【メリット】: これはフッ素系のスプレーで、革の「通気性」を保ったまま、水分や汚れ、油分が繊維に浸透するのを強力にブロックします。湿気が原因で革が柔らかくなり、ふにゃふにゃになるのを防ぐ「予防効果」が非常に高いのが特徴。雨ジミ対策だけでなく、型崩れ防止の第一歩として必須のアイテムです。
【実践】ふにゃふにゃ・くたくたを復活!型崩れの直し方
すでに型崩れしてしまったバッグでも、適切な方法でケアすれば元の美しい形に近づけることが可能です。3つのステップで解説します。

【実践】ふにゃふにゃ・くたくたを復活!型崩れの直し方
ステップ①:基本の「詰め物」で形を整える(100均グッズ活用)
最も手軽で安全な方法が、中に詰め物をして革に「正しい形」を記憶させることです。
| おすすめアイテム | 使い方とメリット |
|---|---|
| タオル | ふんわり丸めて詰める。適度な弾力で形を整えやすい。 |
| クッション材(プチプチ) | 軽くて負担が少ない。バッグの形に合わせてカットできる。 |
| 新聞紙・ティッシュ | 湿気を吸収するが、インク移りや長期間の湿気吸いすぎに注意。 |
ポイントは、パンパンにしすぎず、バッグ本来のフォルムを再現するように詰めること。この状態で風通しの良い場所に数日間置いておきます。
ステップ②:ドライヤーを使って革を「収縮」させる
伸びてしまった革は、ドライヤーの熱で「収縮」させて元の形に近づけることができます。ただし、これは革に負担をかけるため、最終手段&細心の注意が必要です。

ステップ②:ドライヤーを使って革を「収縮」させる
ドライヤー使用時の絶対的な注意点
- 必ず「弱風・温風」に設定する。(強風・熱風はNG!)
- 必ず「15~20cm以上」離して当てる。(近づけすぎると焦げ、縮みすぎ、ひび割れの原因に)
- 1ヶ所に当て続けない。常にドライヤーを動かしながら全体を温める。
- 温風を当てながら、手で優しく形を整える。
- 形が整ったら「冷風」で冷やし、形をキープさせる。
- 作業後は【最重要】ステップ③の保湿ケアを必ず行う。
※高価なバッグやデリケートな革(ラムスキン等)での実践は非推奨です。まずは目立たない場所で試すか、プロに相談してください。
ステップ③:【最重要】失われた油分を補う「保湿ケア」
ドライヤーの熱を当てた革は、人間のお風呂上がりの肌と同じ。水分と油分が飛んでカラカラに乾燥しています。このまま放置すると、ひび割れやシワの原因になり、本末転倒です。
作業後は必ず、高品質な革用クリームで失われた油分と栄養を補給し、革をしなやかに保ちましょう。これが型崩れしにくい革を育てることにも繋がります。
「革の保湿クリームで迷ったら、まずコレ」と言われるほど、世界中で愛用される定番の最高級クリームです。
【メリット】: シーダーウッドオイルやラノリンなどの天然オイルが、乾燥した革の繊維の奥深くまで浸透。革を柔らかくしなやかに保ち、乾燥によるひび割れやシワを防ぎます。ベタつかず、上品なツヤが出るのも人気の理由。これ一つで「栄養補給」「保湿」「ツヤ出し」が完了します。
ちなみに、保湿クリームとして「ニベア」を使っても良いか?という疑問がありますが、専用品ではないためシミやカビの原因になることも。正しいクリーナーの選び方が重要です。
また、型崩れだけでなく「ひっかき傷」や「色落ち」が気になる場合も、100均アイテムなどでセルフ補修が可能です。
【実践】革バッグの「シワ伸ばし」決定版!アイロン&スチーマー術
型崩れと同時に気になるのが「深いシワ」。これも熱と水分を利用して伸ばすことが可能です。

【実践】革バッグの「シワ伸ばし」決定版!アイロン&スチーマー術
方法①:アイロン(低温・当て布)を使ったプレス方法
衣類と同じようにアイロンでプレスする方法です。最も効果的ですが、リスクも高いため細心の注意が必要です。
アイロンを使ったシワ伸ばし手順
- バッグの中にタオルなどを詰め、シワが伸びるように形を整えます。
- アイロンを「低温」(100℃程度)に設定します。スチーム機能は絶対にOFF!
- シワの上に、清潔で乾いた「当て布」(薄手のTシャツやハンカチ)を置きます。
- 当て布の上から、アイロンを「押し当てず、滑らせる」ように素早く動かします。1ヶ所1〜2秒程度。
- 様子を見ながら少しずつ行い、シワが伸びたらすぐにやめます。
- 終わったら詰め物をしたまま冷まし、最後に必ず保湿クリームを塗ります。
※注意:高温やスチームは革の変色・縮み・シミの元です。絶対に避けてください。
方法②:スチームアイロン(衣類スチーマー)の「蒸気」で伸ばす
アイロンを直接当てるのが怖い場合、衣類用のスチーマーの「蒸気」だけを利用する方法もあります。革が適度に湿気と熱を含むことで、柔らかくなりシワが伸びやすくなります。
スチーマーを使ったシワ伸ばし手順
- バッグから必ず20cm以上離してスチームを軽く当てます。(水滴が直接かからないように!)
- 革がほんのり温かく、柔らかくなったのを感じたら、スチームをやめます。
- 清潔な乾いたタオルでシワの部分を優しく引っ張りながら伸ばします。
- 中に詰め物をして形を整え、そのまま自然乾燥させます。
- 完全に乾いたら、保湿クリームでケアします。
衣類スチーマーの定番、ティファール。パワフルなスチームで、衣類のシワ伸ばしはもちろん、革バッグのシワケアにも転用できます。
【メリット】: ハンガーにかけたまま使える手軽さが魅力。革バッグに使う際は、必ず20cm以上離して蒸気を当てるだけでOK。高温スチームが革を柔らかくし、シワを伸ばしやすい状態にします。もちろん、普段はYシャツやジャケットのケアに大活躍するので、一家に一台あると非常に便利です。
【上級編】柔らかすぎ?革を「硬くする」ためのメンテナンス
「ふにゃふにゃ」を通り越して「柔らかすぎる」場合、革自体にハリを持たせる「硬化剤」を使う方法もあります。これは上級者向けの本格的な補強です。
専用の「革用硬化剤」で繊維を引き締める
革用の硬化剤(カタメールなど)は、革の繊維に浸透し、繊維同士を固めることで革にハリとコシを与えます。
バッグの内側(床面)から塗るのが一般的ですが、塗りすぎるとカチカチになり、ひび割れの原因にもなります。必ず目立たない場所でテストし、薄く何度も重ね塗りするのがコツです。
特にバッグの「底」がふにゃふにゃになっている場合は、詰め物と合わせて「底板」を入れるのが非常に効果的です。100均のアイテムで簡単に自作できますよ。
どうしてもダメなら…ブランドバッグの修理とプロへの依頼
「自分でやるのは怖い」「ドライヤーやアイロンでも直らない」「大切なブランドバッグだから失敗したくない」
そんな時は、迷わずプロの修理専門店に相談しましょう。

自宅修理とプロ依頼の見極めライン
以下のような場合は、セルフケアでは修復が困難です。無理をすると状態を悪化させるだけなので、プロに任せるのが賢明です。
| 症状 | プロに任せるべき理由 |
|---|---|
| 革が深く裂けている | 専門の接着・補色・縫製技術が必要。 |
| 内部の芯材が破損・変形 | バッグを一度解体し、芯材を交換する必要がある。 |
| 持ち手が取れそう | 強度を保つための専門的な縫い直し技術が必要。 |
| シミ・変色がひどい | 革専用のクリーニングや「染め直し」が必要。 |
おすすめ修理サービス:高級バッグ専門「ひらいしや」
自分ではどうにもならない型崩れやキズ、色あせ。特にハイブランドのバッグは、信頼できる専門店に任せたいものです。
「ひらいしや」は、メディアでも多数紹介される高級バッグ・財布専門の修理工房。熟練の職人が、他店で断られたような難しい修理にも対応してくれます。
創業40年以上の実績を持つ、バッグ・財布の修理専門店。エルメス、シャネル、ヴィトンなど、ハイブランドの修理実績が豊富です。
【メリット】: 強みは「型崩れの修復」や「色補修(染め直し)」。ふにゃふにゃになったバッグも、専門技術で革にハリを戻し、新品同様の美しいフォルムに近づけます。全国どこからでも郵送で無料見積もりが可能。まずはLINEやメールで写真を送って、どの程度直るか相談してみるのがおすすめです。
まとめ:正しいケアで革バッグを長く美しく愛用しよう
革バッグの「ふにゃふにゃ」は、日々の使い方と保管方法が大きく影響します。最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。
革バッグ長持ちの秘訣
- 【予防】詰め物と乾燥剤で「湿気」と「型崩れ」を徹底的に防ぐ。
- 【応急処置】ドライヤーやアイロンは「低温・短時間・当て布」を厳守。
- 【最重要】熱を加えたら、必ず「保湿クリーム」で栄養補給する。
- 【最終手段】ブランド品や重度の型崩れは、迷わず「プロの修理」に相談する。
適切なケア用品を使い、日々のメンテナンスを習慣化すれば、革バッグはあなたの良きパートナーとして、より長く、より美しく活躍してくれます。
ぜひ、今日からのお手入れに取り入れてみてくださいね!






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